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以前は銀行の預金金利が規制金利であったため、貸出金利が公定歩合に連動していても何ら問題はなかった。 また、期間1年以上の貸出金利の基準金利である長期プライムレートは、長期信用銀行の主な資金調達手段である5年物利付金融債の表面利率に0.9%を足したものとされていた。
ところが、預金金利の自由化が進展すると、銀行の資金調達に占める市場性資金のウエイトが高まり、預金金利と市場金利との連動性が高まった。 このため、都市銀行を中心に、銀行の経営の安定上、預金と貸出の金利変動に大きなズレが生じないよう、預金金利と同じように貸出金利も市場実勢を反映させて決定したいとの希望が強まってきた。
こうした事情を背景に、金融機関は89年1月以降、市場金利による資金調達を含めた資金コストを基にした新たな基準金利(新短プラ)を順次導入していくこととなった。 一方、長期プライムレートは、長期信用銀行の主な資金調達手段である利付金融債を基にして決まるため、都市銀行の資金調達コストを反映していないとの問題があった。

このため、91年4月、都市銀行は新短プラを基準金利として、これに貸出期間に応じたサヤを上乗せした短期プライムレート連動長期貸出金利(新長プラ)を導入した。 都市銀行は新長プラの浸透につとめ、最近では、法人向け貸出だけではなく、個人向けローンにも新長プラが採用されるようになってきて、新短・長プラの導入により、貸出金利に市場実勢が反映されやすいようになったが、さらに、これよりも市場実勢に近い貸出も登場した。
いわゆるスプレッド貸出である。 この貸出方法は、銀行の調達金利である短期金融市場金利に一定の利ザヤを加えて、適用金利を決定するというもので、次第に銀行の総貸出に占めるウエイトが高まっていく可能性が高いとみられている。